秋の香り
Effortless

 

クロモジの精油は日本の精油として代表的なものです。
クスノキ科の低木で関東地方より西の低い山に自生しています。葉や樹皮から強い芳しい香りを放ちます。木材からは爪楊枝が作られ、高級品として珍重されています。その香りからは、花精油に含まれる成分と木の香りの成分の両方を感じることができます。
先の戦争の後の高度成長期には香料として海外にも輸出されていました。
合成香料の広がりにより一時衰退していたものの、近年、また生産が活発になっています。香りによるリラックス、リフレッシュ効果は非常に高いと言われています。

アカマツは寒い地方に生息する大木の針葉樹です。その針のような葉から抽出する精油は心身ともに疲労しているとき、眠れないときに有効とされている香りです。それはストレスを感じた時に体内から分泌されるコルチコイドというホルモンと似た働きを持っているからだと言われています。
そのクリアでスッキリとした香りにより、芳香浴で使用すると心がほっこり休まります。

ヒノキの精油は森林浴をしているような日本的な香りです。
ヒノキの名前の由来はお日様の「日」から「日の木」となったといういわれがあります。ほのかに土の香りがします。
クロモジと同じく、リフレッシュ効果とリラックス効果の両方が同時に味わえ、疲労感やストレスを和らげ心に元気を与えてくれます。また足浴で使用すると、血行促進作用により、冷えやむくみの解消に良いとされています。

クロモジ・アカマツ・ヒノキ
これらの香りを合わせることにより、一つ一つのオイルの効果よりもはるかに優れた効果、相乗効果があらわれます。
アロマセラピーの基本はブレンドです。
1+1=(イコール)2ではなく、1+1=(イコール)3
これがアロマセラピーの法則です。

エフォートレス」の香りは、日本の秋を思い出し、自然を感じることで優しさや愛情が溢れ出るようなブレンドです。

☆アロマセラピーに使用する精油は、植物から抽出された自然のエッセンスです。これは植物の成長を環境に応じて早めたり遅くしたりするホルモンのような働きをするもの、植物が受粉し種を作るために昆虫を呼び寄せるフェロモンのような働きをするもの、また害虫などから身を守る抵抗力のような働きをするものなどさまざまで、これらの有機化合物が集まってできたものです。何百種類もの科学成分が存在し、それが私たちを楽しませてくれる芳香成分となるのです。

☆鼻から吸い込まれた香りの分子は、鼻の奥にある嗅細胞といわれるところに届きます。この情報が電気信号に変えられて、本能の脳と呼ばれる大脳辺縁系に刺激を与え、ここで感情や記憶に働きかけます。そして次に、視床や視床下部に刺激を与え私たちの生理機能や自律神経、内分泌系に働きかけるのです。また、吸い込むことにより芳香物質は肺の中に入り、殺菌・消毒などを行い肺胞からほんのわずかが血液中に入り込み、その成分が身体の中で色々な働きをして最後に尿や汗となって体外に排出されるのです。

☆これはどの香りでも同じことが起こります。
忙しい毎日のほんの一瞬、あなたの好きな香りを嗅ぐことにより今までと違う自分を発見したり、世の中が少し違って見えるかもしれません。
秋の夜長、星空を眺めながら、ゆっくり・・・深く・・・呼吸してみてください。
きっと素敵な明日を迎えることができるでしょう。


西山万里
 
進栄化学株式会社 代表

英国IFA認定アロマセラピスト
(社)アロマ環境協会アロマセラピスト、アロマセラピーインストラクター
日本フレグランス協会認定 フレグランスセールススペシャリスト
日本化粧品検定協会認定 コスメコンシェルジュ
鍼灸師